Toshi Nakamura
2017/02/06 - 06:50

By 中村 俊裕
共同創設者 兼 CEO

世界経済フォーラム ダボス会議に参加 (4)

さて、ダボス会議には、色々と知り合いも含め、会ってみたかった人や、今後協業してみたいという人が多く参加しているため、あらかじめ参加者リストをすべて見てから、アポイントメントをとっていた。また別の参加者から会いたいとメールももらったので、セッションの間に多くのミーティングを入れていた。また、アポなしでも、同じ場所に居合わせたなどで会うことができた人も多かった。すべてはカバーできないが、いくつかの例を紹介したい。

開発援助のプレーヤー

まずはユニセフのイノベーションチームの共同リーダー、エリカ・コウチさんに会った。シリコンバレーをベースに、ユニセフのパートナーシップを広げるという役割を果たしている。彼女とは数年前にサンフランシスコでお会いしたことがあり、今回は2回目。ユニセフとは、インドネシア、アルメニア事務所などとご一緒させてもらったことがあり、引き続き何が一緒に出来るかを話し合った。いくつか具体的なアイデアが出たので、フォローアップ中だ。


ダボス会議場、地下一階にあるラウンジでユニセフのエリカさんと

また、WEFのアレンジで、国際赤十字赤新月社連盟(ICRC)の代表ピーターマウアー氏を囲んでインフォーマルミーティングをする機会をいただいた。ICRCはもうすぐ設立100周年を迎えるが、ここ最近は人道支援の方法にもイノベーションを起こしていかなければいけないとの思いを話してくれた。コペルニクがラストマイルにテクノロジーを持っていく際に気を付けていることなどを共有すると、非常に興味を持っていただいた。小回りの利くコペルニクのような小さい団体だけでなく、大きな援助機関も常にアプローチを改良していく必要があるのだと再確認。

インドネシアのビジネスリーダー

面会希望のメールをいただいた一人に、インドネシアのある生命保険会社の社長がいた。家族ビジネスの2代目の社長とその息子だ。会議場に入るバッジを持っているのが社長だけだったため、会議場から歩いて数分のMigroのカフェであった。​インドネシアでは、貧困層を対象にした小規模保険が、保険ビジネス全体の何パーセントを占めるべきという新たな法律が施行される可能性が大きく、その準備を進めるためにどういったことが一緒に出きるかを話し合った。次につながる手ごたえを感じた。(余談だが、この親子、ダボスにはショッピングもかねて来たのか、椅子には、高級ブランドの紙袋にモノがぎっしり詰まっていた、、、)

ダボスの開催中にインドネシア・ナイトというイベントから招待状をいただいていた。コペルニクの活動の大部分がインドネシアなので、必ず顔を出そうと思っていた。実際に行ってみると、何百人も集まっており大盛況。一番前のテーブルには、インドネシアビジネス界のトップが座っている。中華系リッポ財閥の社長、ジャカルタで何度か会ったバクリ財閥の跡取りアニン、友人である複合企業トリプトラの長男アリフなどがいるテーブルに、挨拶をしに行った。アリフとは、YGL仲間でもあり、何度か協業の話をしているが、まだ具体的プロジェクトには至っていない。こういった人たちと一度に、しかもフランクに話し合える機会はここ以外なかなかないだろう。

実は、​同日にジャパン・ナイトも開かれており、インドネシアとしては、ジャパン・ナイトをベンチマークにして、それに負けないイベントを目指していたそうだ。なので、ジャパンナイトに近い(もっと多かったかもしれない)集客を見て、「同じくらい盛り上がっているよ」というと、満足そうにしていた。日本にも追いつけ、追い越せの気概があるのを感じる。

イノベーションプレーヤー​

​イギリスのネスタという会社がある。公共部門のイノベーション分野で色々と面白いことを​やっているが、元UNDPでイノベーションを促進していたジュリオという友人がこの会社に転職したこともあり、親近感を勝手に感じていた。また、彼らが最近出した行動科学の政策への活用に関する報告書EASTはコペルニクの今後の方向性を考える際にも非常に参考にしていた。

さて、このネスタのCEOのジェフが参加すると知ったのでコンタクトをして会ってもらった。コペルニクのことも少し知っていた様子だ。公共部門のイノベーションでは一緒に出来ることが色々ありそうだと話し合った。そして、今彼らがUNDPと行っているプロジェクトについて、逆にアドバイスを求められたりした。今後ともウォッチする会社のリストには入れている。

​日本からの参加者

日本からも多くの方が参加していた。YGL仲間では、エニグモの須田さんや、ISAKの小林さん、麻生グループの麻生さん、藤沢久美さんなど。また、世銀グループMIGAの長官になられた元マッキンゼーの本田さんやJICA理事長の北岡氏、NHKの飯田さんなどもいらした。

​ジャパンナイトでの琴の演奏​


​昔の友人にばったり​

あと、改めて世界は狭いと思ったのは、東ティモールで一緒に働いていた以前の同僚ハゼムとばったり会議場内で出くわしたこと。彼はエジプト出身だが、ブラジルのマッキンゼーオフィスで働いていた時に、私が出したUNDP東ティモールの空席に応募してきたのだ。その後、一緒に危機に陥っていたプロジェクトを立て直したという経緯があるので多くの思い出がある。

私が東ティモールから異動したあとも少し残っており、その後アブダビのPWCに転職し今に至る。​PWCのパブリック・プライベートパートナーシップをリードする「お偉いさん」になっていた。​その夜は、ブラジル人の奥さま含め家族と一緒の食事をしながら、旧交を温めあった。


​元UNDPの同僚、ハゼムと


​ダボスのベテラン参加者によれば、​本会議よりも、その後のパーティーやバスの中でたまたま乗り合わせた人との繋がり​から色んなオポチュニティーにつながるよとのことだったが、実際本会議以外で色んな方とお会いすることができた。

​次回は(おそらく)最終回。会議以外のことを書いてみようと思っている。